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「離婚するカップル」「離婚しないカップル」の違い


離婚するカップルと離婚しないカップルではどこが違うのか。「ブライダル総研」(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ)の調査で、興味深いことが分かりました。

一つは、離婚経験者は有配偶者(初婚同士の既婚者)に比べて、周囲に離婚経験者のいる割合が高いということ。現在3組に一組が離婚していますが、このままだと離婚率が上昇し続ける危険があるということです。

離婚しないためには、次のような努力をすることが重要だということも、今回分かりました。①性格を理解してもらう②自分と配偶者の家族と親しくなる③相手の親族や友人を知っている④金銭感覚のすり合わせ⑤価値観のすり合わせ――などの努力です。

結婚を、単に個人と個人の結びつきと考えるのではなく、2人の関係を家族や親族、友人との輪の中で捉えること、価値観の共有が重要だということです。

現在、わが国では子供の6人に1人が相対的貧困状態にあり、深刻な問題になっています。子供たちを貧困に追いやっている大きな原因の一つが、親の離婚です。離婚による母子家庭の多くが相対的貧困状態にあるからです。

貧困状態にある子供たちは十分な教育を受けることができず、貧困は世代を超えて連鎖する傾向にあります。子供のためにも、できる限り離婚はしない方がよいのです。

貧困や虐待など、未来を担う子供たちの養育環境が悪化し、苦境が蔓延。このことが日本の未来に暗い影を投げかけています。生まれた環境にかかわらず、子供たちの可能性を十分に生かすことのできる社会を築くこと、そのための政策が早急に求められています。

そのためには、まず結婚と家族形成に関する正しい教育を、学校教育の早い段階から人格教育の一環として始めることが重要なのではないでしょうか。(N)

(ファミリープロミス メールマガジン 2017年1月21日第296号より)

「離婚するカップル」「離婚しないカップル」の違い

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