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リアル・アメリカ〜知られざる政治経済・社会・メディアのいま〜 Vol.14

米国が中国に仕掛けた“貿易戦争”の勝算

〜トランプ大統領の強硬姿勢は思いつき・誤解ではなく計算ずく〜

text by 渡瀬裕哉


トランプ大統領が中国や欧州に対して激しい貿易戦争を仕掛けており、世界中に毎日のように話題を提供し続けている。関税は敵対国に対する懲罰的行為であるとともに、自国民に対する事実上の課税であることから、共和党内または米国民一般における根深い反発があることも事実だ。

中間選挙を控えるトランプ政権にとっては上院改選選挙区である製造業州へのアピールに繋がる点は捨てがたいものの、関税に伴うモノの価格高騰などによって広範な支持を失う可能性もあるため、それなりにリスクの高い行動だと言えるだろう。実際、自由貿易の伝統を重んじる共和党保守派のシンクタンクはトランプ大統領に対する警告的な文書を度々発表しており、この問題における政権与党内の深刻な意見の分断を垣間見ることもできる。

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米国が中国に仕掛けた“貿易戦争”の勝算

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