ノースコリア・ファイル〜激動・北朝鮮の最新情報〜 Vol.18
「3階書記室の暗号:太永浩の証言」を読み解く②
〜韓国に亡命した元駐英公使が語る北朝鮮の裏事情〜
text by 東正彦
本コラムでは前回から、韓国に亡命した元駐英公使、太永浩(テ・ヨンホ)氏が昨年発表した自伝「3階書記室の暗号:太永浩の証言」の要点を紹介している。2回目となる今回は、太氏が見た金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長や側近の張成沢(チャン・ソンテク)氏の粛清、書記室の実態などについて迫る。
叔父の張成沢氏を粛清
正恩氏の父、金正日(ジョンイル)総書記が2011年12月に亡くなった時の様子だが、太氏は「誰一人涙を流すとか、慟哭する人がいなかった。祖父の金日成(イルソン)主席が死亡した時とは違った。その時は、重大発表を聞いて涙を流す人も多かった」と述べている。
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