#5 因縁生起、諸行無常、色即是空

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いまさら聞けない「仏教の基礎知識」

#5 因縁生起、諸行無常、色即是空

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UPF-Japan事務総長 | 魚谷俊輔

1964年生まれ。千葉県出身。東京工業大学工学部化学工学科卒。95年に米国統一神学大学院(UTS)神学課程を卒業。2000年に日本に世界平和超宗教超国家連合(IIFWP)が創設されるにともない、事務次長に就任。05年より、国連NGO・UPF-Japanの事務次長、17年8月より同事務総長。

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お釈迦様が菩提樹の下で悟った「真理」は、「縁起」の理法であると言われています。その意味は、いかなるものごとも独立して存在しているのではなく、つねに他のものとお互いに関係し合っていおり、そして、条件しだいで変わりつづけていくものであるということです。そして、この世のものは、すべて「因」(直接的原因)と「縁」(間接的原因)によって発生すると教えています。この「因」と「縁」を合わせて「因縁」と言います。日本人は「因縁」というと、ちょっとおどろおどろしいイメージがあるんですが、もともとお釈迦様が言った「因縁」というのは、原因があって結果が生ずるという、極めて合理的な話です。すなわち、「因」+「縁」=「生起」(結果)ということで、これを「因縁生起(いんねんしょうき)」というわけです。

次に「諸行無常」ということを説いておりまして、世の中の一切の現象、万物は、つねに変転してやむことがないという意味です。このような、極めて哲学的な教えです。それが後に発展して、「空(くう)」という教えになります。この「空」の教えあたりになると、一般人では理解できるのかなというぐらいに哲学的な教えになります。

「色不異空 空不異色 色即是空 空即是色」は、「般若心経」の中の非常に有名な一節です。「色不異空 空不異色」は「しきふいくう くうふいしき」と読み、「色は空に異ならず 空は色に異ならず」と読み下すことができます。これはもともとあったサンスクリット語の原典を三蔵法師が訳した結果、この漢字になったということです。日本の読経ではこれが一般的に用いられています。これだけでは意味がよく分かりませんね。

中村元という現在仏教学の大家が、サンスクリット語の原典から現代日本語に訳すとこういう意味だということで訳したものが以下のような内容になります。

「色不異空」とはどういう意味かというと、「この世においては、物質的現象には実体がないのであり、実体がないからこそ、物質的現象で(あり得るので)ある」ということです。非常に哲学的ですね。そして「空不異色」とは、「実体がないといっても、それは物質的現象を離れてはいない。また、物質的現象は、実体がないことを離れて物質的現象であるのではない」という意味です。何を言ってるのかよく分からないですね。おそらく、物理学を学んで量子力学などを極めた人は、「これは真理だ!」と分かるんではないかと思われるくらいに、哲学的な内容です。

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