#22 国学と復古神道
aap_heiwataishi
HEIWATAISHI:online
1964年生まれ。千葉県出身。東京工業大学工学部化学工学科卒。95年に米国統一神学大学院(UTS)神学課程を卒業。2000年に日本に世界平和超宗教超国家連合(IIFWP)が創設されるにともない、事務次長に就任。05年より、国連NGO・UPF-Japanの事務次長、17年8月より同事務総長。
神道や神社の根本は「祭」であると言えます。「祭」の語源は「奉る(捧げる)」という言葉と関係が深いと言われます。神に食事や酒など(神饌)を捧げ、それを下ろしてきて共食共飲することにより、神と人、人と人を結ぶ行為が「祭」です。
「まつり」という言葉の起源としては、「まつろう」=神の霊威に服従し、奉仕するという意味と、「待つ」=神の訪れを持ち、神託を乞うという意味など、諸説あります。祭は、日常的な人間の意識を無の状態にし、そこに神霊の力を取り込んで、心身ともに別の新しい人間に生まれ変わる行為であるといえます。こうした神祭を行うための場所が神社なのです。
祭祀の分類に関してですが、以下の4つに分けることが可能です。
①宮中祭祀:天皇に関する祭で、即位に伴う大嘗祭から新嘗祭、神嘗祭など。以下に述べる神宮祭祀とも関係が深い祭祀です。
②神宮祭祀:皇室の祖神・天照大御神を祀る伊勢神宮に関する祭祀。
③神社祭祀:全国の神社で行われる。神社本庁が定めた規定によって大祭、中祭、小祭に区分される。
④家庭祭祀:各家庭で行われるさまざまな祭のこと。主として神棚や祖霊舎を中心に行われる。