#7 記紀の神話①「日本列島の誕生」

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いまさら聞けない「神道の基礎知識」

#7 記紀の神話①「日本列島の誕生」

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UPF-Japan事務総長 | 魚谷俊輔

1964年生まれ。千葉県出身。東京工業大学工学部化学工学科卒。95年に米国統一神学大学院(UTS)神学課程を卒業。2000年に日本に世界平和超宗教超国家連合(IIFWP)が創設されるにともない、事務次長に就任。05年より、国連NGO・UPF-Japanの事務次長、17年8月より同事務総長。

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今回から、記紀に記された主な神話を紹介していきます。読みやすくするために、神話の正確な表記やその意味の解釈などにはこだわらず、「どんな物語なのか」を分かりやすい言葉で表現してみたいと思います。

はるか昔のことです。高い高い空の上から、神様たちは下界を見下ろしていました。下界は生まれたばかりで、海の上を何かがどろどろ、ふわふわしていて、まったく固まっていませんでした。「このままではいけない…。」神様たちは下界をどうにかしようと、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)に天沼矛(あめのぬぼこ)という矛を授けて、下界をしっかり固め、国造りをするよう遣わしました。

伊邪那岐命と伊邪那美命は、雲の上の天上から海へとつながっている天浮橋(あめのうきはし)の上から、矛の先でどろどろになっている下界をかき混ぜました。矛の先でかき混ぜるたびに、コオロ、コオロ、コオロと大きな音が響いてきました。そして矛をそっと引き上げると、ポタッ、ポタッと矛の先から落ちたしずくが固まって、一つの島が出来上がりました。この島はオノコロ島と呼ばれています。そして伊邪那岐命と伊邪那美命は、初めてできたその島へと降りて行ったのです。

伊邪那岐命と伊邪那美命は、オノコロ島に降りて、大きな神聖な柱を立て、その柱を中心に大きな御殿を建てて結婚をしました。最初にお産みになった蛭子は、不完全な体であったため、仕方なく舟に乗せて流してしまいました。どうして失敗したのか、伊邪那岐命と伊邪那美命は神様に相談し、そして初めて完全な形で生まれたのが、立派な淡路島でした。淡路島に続いて、四国や九州、本州と、つぎつぎと島が生まれました。

島ができると、伊邪那岐命と伊邪那美命は人々の暮らしに役立つ神様たちを産み出しました。石や土、家、海、川、風、山の神様などを産みましたが、火の神様「迦具土(かぐつち)」が生まれるときに、伊邪那美命はその火によって大やけどを負ってしまいます。大やけどを負った伊邪那美命は、その後も、尿、糞、吐しゃ物から、鉱山、水、食べ物の神様などを産みました。

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